高校受験生に向けて全国の良問を紹介しています。特に、ただ難しいだけの悪問ではなく「筋道を考えて工夫するような」良問に絞っていますので、解くための考え方を理解してほしいですね。あなたが数学の偏差値で60以上を目指しているなら、ぜひ参考にしてもらいたいです。
今回は山梨県の過去問を考えます。実際の過去問はもう少し問題数が多くて点数を重ねやすいのですが、大事な問題だけになるように編集してあります。一見すると確率の問題ですが、最初に与えられた説明文からルールを理解する必要があります。
ルールを理解するためには、必ず図を書いて考えるようにしましょう。
図を書くとは、キレイな絵を描くことではないので
・いらない言葉を削って
・言葉を並べたり、表を書いたり、記号を使ってわかりやすく
・自分がわかればOK!
というスタンスで書いてみるといいです。
例えば、あなたの家から駅までの地図を書くときに、全部の建物を書くことはないと思います。途中の目印になるような建物だけを選んで書いたり、曲がるときの目印を書いたり、そして矢印を伸ばして曲げてシンプルに書くのではないでしょうか。
そんなイメージで数学の問題も考えてみましょう。じっくり考えたいときほど手を動かす!これができると難しい問題にぶつかっても戦えるようになりますよ。
実際に山梨県の過去問を解いてみましょう。
少し問題の文章が長いのですが「なんだ!そういうことね!」となるまでが勝負です。難しい大問ほど前半はカンタンな問題で点数を拾える構成になっていますので、あきらめずにルールを理解することに集中しましょう。
この山梨県の過去問が面白いのは、途中であっさりルールが変わることです。
せっかく前半を解いたのですが、もう一度ルールを読み取ります。ここでも新しく図を書いて「で、次はどういうことなの?」と仕切り直しです。この問題が良問なのは、ルールが変わっても極端に難しくなるわけではなく、きちんと同じ手順を踏めば解けることです。
高校受験の問題では、途中で思い出したように難しくなる大問があります。いわゆる、後半は1回飛ばした方が賢い大問です。個人的にはあまり好きではありません。問題全体の解き方が重要な戦略になるので、塾などで鍛えている受験生とその環境がない生徒でハンデがあるからです。
私が教えていた学習塾でも、目標点数によって解く順番やそこにかける時間を決めていました。しょうがないのかもしれませんが(数学に関しては)もう少し工夫して考える力を純粋に試せるといいですね…
話を戻します。
受験本番では時間配分を考えて解く必要があります。しかし、受験に向けて偏差値を伸ばすには、良問をしっかり時間をかけて理解する!ここに集中して頑張りましょう。