令和6年度の栃木県立中学校の入試では、大きな変更点がありました。
ひとつは、定員の男女比です。
これまでは、男子または女子が(原則)6割を超えないように合格者が決まっていたのですが、この制限が撤廃されました。極端な例ですが、合格者が全員女子!という可能性もゼロではないわけです。

これまでも、多くの学年で女子の方が生徒数が多かったので、基本的には女子にとっては有利、男子にとって不利になるケースが多くなるのではないでしょうか。
自分の周りや過去を振り返っても、小学生の時期は、女子の方が精神年齢が高いのかな?しかも圧倒的に…
自己管理も必要な中学入試は、スタートラインで女子の方が向いている傾向があるような気はします。
もうひとつは、作文の問題形式です。
これも昨年度までは、少なくとも1ページを使って、作文を書くにあたっての場面設定が丁寧にされていたり、会話シーンなどを通じて、作文を書くための助走が準備されていました。
令和6年度は、いきなり本題、以上、という感じでたった数行で終了したので、過去問を繰り返した受験生ほど「これだけ?」となったのではないでしょうか。
問題自体も、過去の経験をベースにしてもいいし、まったく新しいアイディアを出してもいいし、かなり自由度が高かったと感じます。どちらで書くにしても、説明する力が問われたと思います。
問題形式の一部をガラッと変えることは、個人的には大賛成です。
ちなみに、面接でも例年にはない質問があったようです。
「人工知能によって、社会はどう変わると思うか?」

のような、社会の動きと自分の考えをミックスさせて答える質問があったようで、なかなか面白い取り組みです。リーダーシップについての回答をばっちり準備してきた受験生にとっては、かなり意外に感じたのでは。
それでは、適性検査の解説に移ります。解説については大問1のみです。
(受検という表現ではなく、受験と表記させていただきます)

大問1
さっそく解説に入りますが、大問1は一般的な資料の読み取りですね。1ヶ月で5000冊以上が動くなんて、なかなか図書館の先生も忙しそうです。

問1は落とせない問題です。選択肢がア~エとありますが、なぜOKなのか、なぜNGなのか説明できるくらい自信を持って答えたいところです。
アは、高学年が当てはまりません。数字を追っていく問題です。「増え続けている」という表現ですが、数字で増えていることを追っていけば大丈夫でしょう。
イは、平均貸出日数が最も少ない7月の話です。中学年は4月の方が少ないですし、高学年については、6月に次いで多いくらいです。というわけで、明らかに違いますね。
ウが答えです。平均貸出冊数を比べる問題です。6月の平均は26.2冊、4月は12.9冊なので、2倍以上です。
エは、それぞれの月に注目して、低学年・中学年・高学年の冊数を比べます。7月だけは、中学年が低学年を超えていますので当てはまりません。

問2は、中盤くらいに出題されても不思議ではない「資料読み取り+文章読み取り」です。
これだけ問題文が長いと、先に解答の選択肢を見ておくのが必勝パターンですが、この問題については、最初の方で「あぁ…どこに何を置くか考えるのね」とわかるので、そのまま問題文を読み進めても良いでしょう。

3ページ、ふみかさんのセリフから考えてみましょう。
「奥のカーペットで・・・」→Dのこと?
「低学年が一番好きな種類・・・」→絵本のこと?
とわかるので、場所と本の組み合わせを考える問題なのね、と気づくのではないでしょうか。
「アニメの本が少ないからアニメ以外の本を置こうよ」という提案を、どう解釈するのかが最難関ですが、気にせずに読み進めます。
「中・高学年で3番目に多い」→探偵もの
「机に最も近い」→C で組み合わせが決まります。
「貸出カウンターの近く」→A
「まだ選んでいない+まんが以外+アニメ以外で多い」→図鑑
ここまで決まれば、残りはBにポスター!ですね。図3は、合計冊数が多い順に並んでいることが途中からわかるので「最初から教えてくれればラクだったのに…」という、よくある問題でしたね。
大問2




大問3


大問4


大問5


解答例【1】

解答例【2】

令和6年度については、適性検査の解説よりも、面接や作文の変更が大きかったので、そのあたりの解説を中心にまとめました。
少しでも参考にしていただけると幸いです。