個人的には高校入試の場合、理科の問題作成が一番カンタンだと思います。
単元どうしのつながりがほとんどないので、融合問題にアレンジしにくいからです。いつも教育に関して書いているブログですが、今回は勝手に今後の傾向を予想してみたいと思います。
キャリアコンサルタントの吉田です。
キャリアカウンセリングを本業としていますが、学習塾部門での教室長経験をもとに教材作成も行っています。その経験と全国入試問題の分析をすることで参考書の出版も行っています。
理科の出題形式
理科の過去問を分析すると、徐々に出題形式の変化はあります。長文形式で設定の読み込みを必要としたり、何人かの対話から状況把握しなければなりません。多くの場合は過去問の見え方を変えているだけなので、結局はいつもの解き方に落ち着きますね。
将来のことを考えると、もう少し中学入試の適性検査に寄せた方がいいのではないかと思います。他の教科との融合問題、総合問題にしてしまうという意味です。日々の身近な生活から問題作成することが多い理科では、ピッタリの出題形式です。
さらに繰り返しになりますが、中学理科の範囲では単元どうしがほとんどつながっていないので
・酸化と分子
・大地と仕事
・食物連鎖と消化器官
など、違う単元どうしをつなげられそうでつなげられません。
そこで、他の教科との融合問題にアレンジして
・電流と第2次産業革命
・仕事と一次関数と生産性
・天体とガリレオとイタリア
みたいにしてはどうでしょうか。
もはや「理科」という教科名ではありませんが、小学1年生に戻って「生活」にしたり、受験問題としては「総合」としてしまって、数学や社会と組み合わせてしまいます。少なくとも受験勉強においては、教科を横断して勉強することはあります。普段何かを勉強するときには「これは理科の知識だな」という感覚で受け止めるわけではありません。むしろ生活と勉強を切り分けるのは非効率な勉強の仕方です。
学習塾で理科を教えるときにも
・教科書の太字を覚えて
・公式を覚えて計算できるようにして
・元素記号やイオン式で表せるようにして
・資料読み取り、グラフ読み取りを練習して
と、ある程度パターンに沿って進めればいいので、言い方は悪いですがラクに教えられます。
他教科との融合問題であれば、教える側もかなり工夫が必要です。
古典的なテーマから最新のニュースまで網羅しながら、どのように興味を持ってもらい、多角的に捉えてもらうか、相当な研究が必要ですが間違いなく面白い教科になると思います。
滋賀県の過去問がおすすめ
個人的には、トリビアみたいな知識量やテクニックばかりの入試問題だけではなく
「生活と勉強がつながっているか」
「学んだことどうしがつながっているのか」
を問う問題だらけでもいいですね。
個人的には滋賀県の県立高校入試が良問揃いで良いと思います。大問の数が少ないので、しっかり問題文を読んで考えてほしいという問題作成者の気持ちが伝わります。今後はそのような出題傾向になるのではないかと予想しています。
希望に近いですね。
参考にしていただけるとうれしいです。