模試の結果がC判定でも【学習塾の分析と対策】

学習塾教室長として、模試をどのように活用するのか、また学習塾の選び方まで含めて紹介したいと思います。中3受験生はここから年間何回も模試を受けることになると思います。毎年受験生の結果を見ていると、事前の合格判定がA、B、Cの何だろうが、しっかり受験に向き合った生徒が良い結果を収めています。

 

 せっかく模試を受けるのに、その結果を最大限に活かさないのはもったいないです。生徒はもちろんですが、学習塾の方がどのような対応をするのかもポイントとなります。もし学習塾の活用を検討していたり、探しているようであれば参考にしていただけるとうれしいです。

 

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◆イマイチな塾だと、模試について相談しても

「はい、当塾でも受けることができます。こちらで申し込んで受験できますので負担が少ないと思います」

で終わります。これはこれで申し込む方は確かにラクかもしれませんが、ご自宅で申し込んで本番さながらの会場受験をした方がプラスの経験になるかもしれません。

 

◆まずまずな塾だと

「はい、当塾でも受けることができます。結果については講師とも共有しております。どのような対策が必要なのか相談して授業にも活かしますので、受験本番に向けて成績が上がる仕組みになっています」

ここまで言ってくれるでしょう。

模試の結果と塾での授業がリンクするのはとても助かりますが、ある意味当たり前のことです。意識しなくても、自然とこの流れができている塾がもっとも多いと思います。

 

◆オススメできる塾のレベルだと

「はい、当塾で受けた模試は生徒ひとりひとりに評価をしながら返却しています。保護者面談でご家庭の方にも共有させてもらいます。点数を共有するだけではなく、どのような点数の取り方をしているのか分析することで、当塾で行うべきこと、ご家庭の自習で行うべきこと、学校で注意すること、をそれぞれ分けて伝えさせていただきます」

のような勉強の仕方、戦略まで触れてくれるでしょう。

 

保護者からすると

「細かいことまで巻き込まれたら、塾にお願いしている意味がないな…面倒だな」

と感じるかもしれません。しかし、塾で何でも解決するのは現実的ではないので、どのように時間と予算と順番を決めるのか共有しておく必要があります。

 

ここまでフォローする塾であれば、状況を見て

・レギュラー授業の中身はこのままでいいのか

・オプション授業をどのように活用するのか

・夏期講習は受験に向けて何をするのか

・ご自宅では何をするのか

・学校の授業、定期テスト対策の注意点は何なのか

を随時提案してくれるはずです。私自身も、塾生だけでなく外部生であってもここまでのアドバイスを伝えていました。

 

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少しだけアドバイスの中身を具体的に紹介すると

「みんなができている問題ができているか」

という見方がまずは基本です。

模試の結果を返されると、問題ごとに自分がマルだったのかバツだったのか、それ以外に全受験生の正答率が出ているはずです。

「まずは平均点を目指したい!」

ということであれば、正答率50%の問題を落としている場合じゃありません!また、正答率が10%の難問をたまたま何問か正解して平均点に届いていても、私は黄色信号を出します。なぜならその分、カンタンな問題を落としているからです。これでは点数が安定しないので次回は危ないな、と思っちゃいますね。

 

まずは正答率50%の問題を確実に得点できるようになる、それから70%の問題にもチャレンジする、このような分析と戦略ができるのも模試ならではです。そして学習塾がプロの目で提案するのが理想です。徐々にご家庭でも同じような分析ができるようになり、本当の実力を意識するようになります。

 

「模試が終わってからの流れはどうなっていますか?」

と聞くだけでも、その塾がどのように成績を上げようとしているのかがわかります。


将来的には、合格判定の精度も飛躍的に上がるかもしれないですね。解答用紙の書き方、間違え方、空欄をスキャン診断して、AIが成績の伸びしろ、合格可能性をより高い確率で当てる未来が来るかもしれません。

しかし、小中学生のうちは親子二人三脚で目標に向かうことが多いはずです。その二人三脚には人間味のある分析と提案が必要じゃないかな、と経験上感じています。ここができる学習塾は支持されるでしょう。

 

参考にしていただけると幸いです。