平成31年度(2019年度)栃木県立入試【国語は過去問に忠実なつくりです】

栃木県の県立入試、国語の解説と対策を紹介します。学習塾教室長として好き勝手に書いてはいますが、受験生やこの先受験を迎えるご家庭に貢献できれば幸いです。

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国語の問題も全体的な構成は変わらないので、過去問は2周できると理想ですね。なぜなら、英語と同様に時間配分と解く順番が大切だからです。作文を最初に書くのか、順番通りに大問1から解くのか模試を利用して決めておきましょう。

 

大問1は小問集合です。多くの生徒にとっては、一番カンタンでさっさと終わらせたい大問ですが、とにかく漢字が苦手だったり、文法サッパリという場合は点数が安定しなくて困るところですね。漢字に関しては、小学生レベルなので「受験の漢字、ヤバイ!」と思ったら定期テストは片目をつぶって過去問や小学生全学年型の問題集を解くのがオススメです。

 

大問2は個人的には不要論の古文です。だったら敬語を使うような会話文で大問を用意した方が、よっぽど将来役に立つでしょう。そんなわけで、17行の古文に7個も現代語訳した注釈があるので、それだけでほとんど話の流れがわかってしまいますね。説明文、物語文、英語長文、いろんなことに当てはまりますが、注釈と小問に目を通してから本文を読むのは鉄則です。

大まかな意味を掴めるかどうか次第ですし、配点が10点なので、受験生はあまり時間をかけないことが大切です。古文で10点満点を狙うよりは作文で18点を狙う方がカンタンです。

 

大問3の説明文は、感情の変化を追う必要がないので、ある生徒にとっては物語文よりバツグンに解きやすく感じることでしょう。今回の説明文は、段落ごとに番号まで振ってくれています。いつも自分で番号を振って

「この段落は、例え話かな?話が変わるのかな?理由の説明をするのかな?」

と読み取っている生徒にとっては

「番号まで振ってくれるんかい!」

と試験中に感謝したのではないでしょうか。

オープニングかクロージングに結論があるので、多少難しい話題でも、何の話なのかを読み取らなければなりません。今年はそうでもありませんが、引用している著書タイトルから察することができることが多いですね。

・何と何を比べている段落なのか

・何を説明している段落なのか

を丁寧に追っていくことが王道です。

今回の説明文は、第1段落、第2段落で問題提起をしており、それ以降は、段落ごとに最初の接続詞に注目すれば全体の構成が見える問題でした。

 

大問4の物語文は、設定がわかりやすく、方言とかもなく、読みやすかったですね。物語文は結論とかがあるわけではないので「結局何の話なの?」を掴みにくいです。文章全体のセリフや動作の説明から感情の変化を読み取る能力、習慣化しているかが問われますね。

読書をしていた方が国語が伸びる!という話もありますが、多くの場合は、語彙が豊富になること、そして感情の読み取りが上手くなるからだと思います。

 

大問5はいつもの作文です。「自分の意見を伝える」というかなり普通のテーマなので、意外と書きにくかったと思います。ここも鉄則に忠実に書いて、いかに減点を喰らわないかを練習しなければなりません。

・具体的なエピソードを書きやすい結論を選ぶ

・主張〜理由〜主張の流れにする

・余白にメモを先に書いて、とにかく240字書く

を過去問を使ってしっかりと練習しましょう。この方法をマスターすれば、どんなテーマでも慌てずに書けるようになります。

最大のポイントは

・原稿用紙の使い方を守って減点されない

・ちゃんと添削してもらう

・10分で書く練習をする

です。最大のポイントが3つもありますが、技術的なことよりもルールを守るってことを意識して練習しましょう。私が見ている限り必ず上達しますね。

 

国語も過去問を徹底してほしいです。国語については、解くリズムと解く順番を意識しましょう。過去問で傾向と対策をしっかり行いましょう。