みなさんは「短期的な暗記」と「長期的な暗記」はどちらが得意ですか。学習塾の教室長として、生徒や保護者と話をすると、暗記するべき内容は「受験直前に詰め込める」と軽く考えている方も多かったので、アドバイスをしたいと思います。
後から詰めこむのは相当な労力が必要です。私も40代になってみると、子ども頃の思い出って一度鮮明に覚えると何十年後も覚えていられるんだなぁと実感しています。これはよく言われますよね。
私は、社会人生活をチェーンレストランでスタートしました。なかなか面白いことばっかりだったのでそのまま13年以上お世話になりましたが、その当時は「短期記憶」を相当鍛えられました。別にトレーニングを受けたわけではなく、必要があってできるようになった感じです。
客席で接客するときは
・どこの客席が空いているのか
・どこのテーブルが注文待ちなのか
・誰が何を注文したのか
などなど、覚えておいた方がお客様のためにもなりますし、自分が作業組み立てを考えるときにラクになることが多いです。
キッチンで調理をするときも
・トップの伝票はどんな注文だったか
・今調理しているのは何で、次調理するのは何なのか
・この食材は残り何食分くらいあるのか
と考えながら手を動かしますが、これらをいちいち完全に暗記していたら仕事になりません。これらは覚えてないと仕事が進みませんが、同時に「短期記憶」はすぐに忘れる必要があります。そうしないと確実に容量オーバーになります。心配しなくてもその日のようにうちに忘れます。二度と考えることがないからです。
記憶の仕方、暗記の仕方は人それぞれでしょうが、これらのエピソードで「長期記憶」のコツが見えてきますね。
・子どものときの思い出は何回も思い出したり、話すから覚えてる
・二度と考えないと半日で忘れる
ここに勉強に応用するときのヒントがありそうです。
ちょっと余談です。
仕事でいろんな方と会って、いろんな話をします。話した内容を全部覚えるのは無理なので、その方と別れたあとに手帳やフリーノートに簡単にメモします。
メモは「誰と」「何について」くらいしか書きませんが、これらのキーワードがあれば90%は思い出せますね。ちなみにさすがに忘れっぽくなったので数年前からアイディア帳を持ち歩くようになりました。アイディア帳って名前はスゴそうですが、要はメモできれば何でもいいわけです。
話をまた勉強に戻します。
「長期記憶」のポイントは、なるべくすぐにちょっとやる!です。ダラダラ全部書こうとすると、何が大事な話だったか読み返しにくいし、半日過ぎると、残念ながら半分以上はしっかり忘れてしまいます。
後から自分ノートを作るときは別ですが、授業を受けながら「大事なポイント」を聞き出し、キーワードだけをちょっと書けるといいですね。アタマにガンガン入ってくるはずです。これはこれで慣れが必要ですが、次のステップに進むと図を使ってメモが書けるようになります、
勉強するのに、暗記は避けて通れません。
いかにラクして暗記すればいいのか、こういったテクニックも学習塾はたくさんの事例で持っているので聞いてみるべきですね。
参考にしていただけると幸いです。