数学って何のトレーニングになるの?【高校受験生へのエール】

私は栃木県宇都宮市で、生徒数150名くらいの個別指導塾の教室長をしています。

主に高校受験を控えた中3生を対象に、入試対策のコツやその先の勉強や仕事につながるようなアドバイスを書いていますが、みなさんの参考にしてもらえるとうれしいです。

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毎年必ず聞かれる質問に「数学なんて勉強して何になるの?」があります。

塾以外のところで大人に聞かれることもありますね。実際に仕事していても「因数分解」も「連立方程式」もまず使わないので気持ちはかなりわかります。それでも子ども達には数学を勉強してほしいですね。

 

仕事にも通じる能力として「図解する力」があります。

「図解できる」ということは

「筋道を考えて工夫できる」ということです。

数学はそのトレーニングにピッタリの教科です。

詳しい内容は別のブログで書いていますが

・この問題は何を聞かれているのか考える

・問題を自分なりに図を使って解釈する

・どうすれば解けるのか試行錯誤する

・工夫して解答する

このような手順をいちいちやらなきゃならないので、5教科のうち数学は圧倒的にトレーニングになります。たぶんここが嫌われる原因でもありますね。ちょっと面倒ではあります。

 

計算力や論理的思考も大切ですが、あくまで通過点です。

ここで苦労して止まっちゃうと「数学なんていらねーよ」ってオチになります。ぜひ受験勉強をしながら「この問題はどうやって解くの?」という図解して考える問題までチャレンジしてほしいです。


ちなみに数学以外の教科でも図解は大切ですね。

鎌倉幕府を倒した後醍醐天皇は、天皇を中心とする政治をはじめて(建武の新政)貴族中心の政策を採りました。その後、武士の間に不満が高まってきて足利尊氏が兵を挙げると、新政は2年ほどで崩れました。足利尊氏は京都に新たに天皇を立て、後醍醐天皇は吉野に逃れたことで、2つの朝廷が生まれました(南北朝時代)

 

こんな話を言葉だけで覚えるのは大変です。というか大変で覚えられないですね。

つながりが見えないとひとつひとつの単語の丸暗記なので

「これ覚えてどうなるの?」となります。

 

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図解することでつながりが見えます。

つながりが見えると「誰が」「何のために」「何をした」とまとめて覚えられます。


仕事をするようになったらますます「図解する力」は必要です。ただの受験勉強ではなく「将来役に立つ」と期待して頑張ってほしいですね。