偏差値って何?【高校受験生へのエール】

私は宇都宮市で、生徒数150名前後の個別指導塾の教室長をしています。

主に高校受験を控えた中3生を対象に、入試対策のコツやその先の勉強や仕事につながるようなアドバイスを書いていますが、みなさんの参考にしてもらえるとうれしいです。

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受験でよく耳にする「偏差値」について私なりのまとめです。

受験校を「どこにしようかな…」と検討するときに登場するのが偏差値です。それまでは、テストの点数や校内順位、あとは通知表で「今はこれくらいの成績だよ」と教えられたと思います。


学習塾に通うようになって、はじめて偏差値を気にするご家庭もよくありますね。一応求め方があって
(自分の点数-平均点)✕10 / 標準偏差+50
で計算します。

 

もちろんこの式を覚える必要はないのですが、最後の+50だけ注目してください。

もしも、あなたの得点と平均点が同じだったら、最初のカッコの中はゼロになるので偏差値は50です。偏差値50あれば平均くらいかな?と思ってもらえればOKです。


偏差値はちょっとわかりにくいですよね。それは

「あと点数を10点上げたいな」と思うなら

「あと3問くらいは当てなきゃ」ってイメージできるのですが

「偏差値を10上げよう」だと

「どうすればいいの?」となります。

数学で言うとざっくり次のように表すことができますね。

・公式一発の計算が全部できれば偏差値40
・等しい関係を見つけて等式がつくれると45
・問題の図から図形の性質を連想できれば50

だいたいこのくらいのイメージです。

 

つまり何問解くかはあまり関係がありません。凡ミスがないことが前提ですが、できること、解ける問題の種類が増えると偏差値は上がります。

多くの公立中学校であれば、ここまでできれば平均点を下回ることはなくなるでしょう。
偏差値50までは

「みんなが解ける問題を落とさない」

が大事です。


偏差値50以上を狙うなら「ヒトひねりしている問題」を解かなければなりません。

ヒトひねりしないと、点数の差がつかないからですね。

ここでも数学を例にします。

・グラフの応用問題が解けると偏差値55
・文章題の応用問題が解けると偏差値60

このくらいで考えてもらっていいと思います。自分で考える力が必要になりますね。

 

偏差値を上げようと思ったら、自分の今の偏差値をもとにして「次にどこの不得意を倒すのか?」を考えます。「全体的にできるようにしたい!」と思ってもなかなか偏差値が安定しないはずです。

苦手な分野をつぶして、スピードも上がれば偏差値65以上も目指せます。

偏差値は

「何人追い越さなきゃならない」とか

「あと何点取らなきゃならない」と考えるものではありません。

繰り返しですが、自分が解ける問題を増やさないと上がりません。


一歩ずつできることを増やしましょう。参考にしてもらえるとうれしいです。