学習塾教室長の経験、視点から
「どうやって成績を上げるのか?」
「どうやって勉強自体を好きになるのか?」
を紹介したいと思います。あなたが学習塾の利用を考えていたり、すでに通っていて受験勉強に本腰を入れるタイミングであれば、参考にしてもらえると幸いです。
教える立場で考えても、学習塾や家庭教師を利用したときに、やっぱり成績が上がってほしいですね。しかもすぐに。ご家庭としても、そして何より本人が一番「成績を何とかしたいなぁ」と思っているんじゃないでしょうか。
成績が上がる前提の話ですが、ある意味これは勉強自体よりも重要です。成績が上がる前提が完成していると、成績は瞬間風速のラッキーパンチではなく長期的に上がり続けます。違う言い方をすると
「成績が上がる条件がある」
ということです。
あるタイミングで成績がふわっと上がる生徒、目の色を変えて勉強する生徒の特徴ですが、成果が出る前提として
・できるようになると思っている
・自分は変わると思っている
があります。
「そう思っているからそうなる」ってことですね。
例えば、学習塾に入る前の三者面談で
「どーせ塾行ったって変わんねーよ」
「親が塾行けってうるせーし」
みたいなスタンスで入塾してもらっても、バーベル背負った状態でスタートラインに立つようなものです。奇跡的な偶然で波長が合う講師と出会って、話が合ってモチベーションが爆発することは確かにあります。しかしマグレです。受験や勉強するモチベーションを奇跡任せにするわけにはいかないでしょう。
せっかくお金と時間をかけて動き出したのに「どーせ変わんねーよ」と肝心の生徒本人が思っていたら、奇跡の出会いが起きない限り成績が上がるのは先になりそうです。塾講師はモチベーションを与えるところからなので、数ヶ月単位の勝負になります。まさに「動機付け」からはじまります。
ポイントは
「自分の思い込みを証明しようとする」
という心理が働いていることです。
数学が嫌いで、自分は絶対にできない!と思い込んでいる生徒は、ちょっと難しい単元に入っただけで「あーもーダメだ」となります。復習させようにも「だって全然わかんないんだもん」から入るので、ますますわかりません。そして「やっばり数学わかんない、嫌い」と証明終わりです。
マイナスの思い込みが最大の壁になります。
その一方
「塾行けば成績上がりそうだな」
「塾行けばやる気出そう」
と思い込んでいる生徒は、成績が上がる前から
「やっぱり塾来て良かった!」
となります。それから本当に成績が上がります。
これらは学習塾に通う前から、効果が決まってしまうという代表的な例ですが、大人だって一緒です。仕事、特に転職の際も同じ現象が起こります。転職のように大きな環境の変化のときも
「次の会社では頑張ろう、どんな職場か楽しみ!」
と言って飛び込むと、まずまずいい感じで進みますね。
「この会社でやっていけるかな…」
とか周りにこぼしながら、冷たいプールにそっと片足ずつ入れるように入社すると、多くの場合は、すんなりといかないですね。何かちょっとしたギャップを発見しては「おや?」といちいち気になり、やがて何を見てもマイナス要因に見えます。
受験生も大人も変わらないです。
「いかにプラスの思い込みを持って臨めるか」
ですね。ここをご家庭でしっかり固めてから学習塾や家庭教師を探すと近道です。