現在私は、宇都宮市の個別指導塾で教室長として勤めています。
個別指導塾の場合は、集団塾のように5教科が週間カリキュラムで確定しているわけではないので、部活やご家庭の都合を考慮して2教科を選んで申し込むパターンが多いです。どの教科を選ぶのが点数やモチベーションを上げるために、もっとも効果が高いでしょうか?私なりのアドバイスをまとめます。
体験授業や初回面談で、現状の成績や生徒本人の教科別好き嫌いを伺ったりします。それを踏まえて何の教科を受講しようか検討するわけですが、保護者が出してくるもっとも多い希望は
「一番苦手な教科+次に苦手な教科」
です。気持ちはよくわかります。実際にその組み合わせで2教科選ぶご家庭も多々あります。しかし、その2教科に対してまったくアレルギーがないことが前提ですね。
基本的に、私が提案する組み合わせは
①「一番苦手な教科+一番好きな教科」
です。または
②「一番苦手な教科+一番伸びそうな教科」
のどちらかのパターンです。
①「一番苦手な教科+一番好きな教科」
この組み合わせのメリットは、何といっても「週2回もつまらない時間を過ごす必要がない」ことです。一番苦手な教科でも、その教科が好きって言う生徒はあまりいないのではないでしょうか。
週1回は苦手な教科を何とかしよう、もう1回は好きな教科なので頑張れる、このくらいのバランスで長く通い続ける作戦です。実際、好きな教科はもっと好きになったり、ますます点数が上がるので「塾に通って良かった!」となりやすいです。
②「一番苦手な教科+一番伸びそうな教科」
この組み合わせは、事前に得点分析や本人の感触確認が必要なので、若干手がかかります。しかし、本人が一番伸びそうだと感じている教科は、実際に勉強すると本当に伸びるに決まっています。
定期テストの解答用紙や模試結果があって、入塾までに教室長と相談できるのであればオススメの組み合わせです。ポイントは
「この教科は間違っているけど解答を書いてあるし、惜しいだけだな」
「うっかりミスがゼロになればもっと伸びるな」
という教科を見つけることですね。プロの手を借りた方がいいかもしれませんが、一言で言えば、テクニックの問題はカンタンに解決するということです。
まったくキライで教科書をみるのもイヤ!という教科は苦戦が予想できますが、ちょっと方法を教えただけで点数がグッと伸びると「塾に通って良かった!」と感じるはずです。
どちらであっても目的は一緒です。
いち早く「塾に通って良かった」と実感することで、もっと頑張るための「弾みをつける」ということです。
教室長目線で「生徒数を増やしたい」「退塾は避けたい」という気持ちは、もちろんあります。しかし、生徒数を伸ばして売上を1円でも上げたいという目的は二の次です。なかなか成績が上がらないだろう教科をあえて選んで、やっぱり上がらなくて退塾するのは、誰にとっても避けたいですね。
参考にしていただけると幸いです。