私は学習塾で数学を専門に教えてきました。その経験から、偏差値を5ずつ上げるテクニックを紹介します。生徒によって「どの単元が得意!」「どの単元が苦手…」とかあると思いますが、大きな傾向は一緒です。偏差値を5ずつ区切ります。
偏差値35→40→45→50→55→60、と取り組む単元を絞って取り組むことが大切ですね。目標は細かく分けて1段ずつ達成しましょう。あなたが中学2年生くらいで、数学の点数や偏差値を伸ばしたいと考えているのであれば、参考にしてもらえるとうれしいです。
文章題もグラフも図解でズバリ! 偏差値60への中学数学 (YELL books)
今回は確率がテーマです。
確率って普段も多少は耳にします。計算自体も難しくはないので、極端に「難しい!」って感じている生徒は少ない印象ですね。
しかし見ている限り、ひっかけでもないような基本的な問題でも意外と間違えます。どちらかというと「確率なんて数えればいいんでしょ?」くらいに軽く考えていると痛い目を見ます。しかも問題を解けても、答えが必ず分数になるのであんまりピンとこない…不安に思うこともあるかもしれません。
確率みたいに数えるだけの問題を落とすと、全体の点数がなかなか安定しないので早めに得意になっておきましょう。
次の例題で考えます。
確率の問題を解くには鉄則があります。
まずはそこをしっかり理解しましょう。
★鉄則1
「2回続けて〜」「1回目を戻してから〜」「それぞれ1つずつ〜」「同時に〜」
のような選び方の文章に注目!
→この文章にアンダーラインを引く
★鉄則2
図を書いてみる
→アンダーラインを抜き出して一覧表をつくる
→抜け・モレがないように数える
では実際に解いてみましょう。
★模範解答
カードを1枚ずつ2回続けてひくとき、2けたの整数は全部で12通り
そのうち素数は、13、23、31、41、43の5通り
よって、素数になる確率は 5/12
★確率のポイントあれこれです。
1 確率はとにかく分母!
全部で何通り?がずれていたら絶対に正解しないので、あわてずにマス目を数えよう。
2 分子は組み合わせをチェック!
特に、2と5、5と2 のように反対の組み合わせを数えるのか、数えないのは注意しよう。
3 全部で何通り?そうなるのは何通り?
確率って、この2つを数えるだけなので、ここで落とすのは本当にもったいない!
分母→分子の順に数えよう。高校数学になっても、確率は同じように求めるよ。
4 一覧表 or 樹形図をしっかり書く
暗算だけで解くのは絶対NG!
選ぶ回数が3回以上になったら樹形図を使おう。
5 問題文は丁寧に読む
問題文は最初から最後まで丁寧に読もう。
確率の問題はだいたいイラスト付きなので、イラストを見ながら表を書くと抜け・モレを防げるよ。
6 慣れたらスピードアップ!
カード、サイコロ、クジ、玉のパターンがほとんど。
早く解こうと思ったら、一覧表を書くスピードを上げるのがポイントだよ。
7 「同様に確からしい」が大事
例えば、◇◇高校を第一志望で受験するときに、結果は「合格する」「合格しない」の2通り。
だからといって◇◇高校に受かる確率は 1/2 とはならないね!
サイコロを振るときや、箱の中から同じ大きさの玉を取るときをイメージしよう。
「同じくらい起きやすい」ときに、確率は計算できるよ。